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ドカベン (プロ野球編1) (少年チャンピオン・コミックス)

『現実選手は「水島キャラの噛ませ犬」扱いでしかないという酷い作品。他人の褌で相撲を取る姿勢もいただけません。メジャー・リーグ編をなぜやらないの?』
高校時代のものはともかくとしてプロ野球編以降は作者の自己満足にすぎない気がします。

架空選手と実在の選手をリンクさせるというのは面白い試みだけれど、無理がある。
架空選手がどんなに個人的に凄い成績を残したとしても、その年のチームの成績を現実通りにするため、結局のところ「架空選手はいてもいなくても同じ」ことになりますよね。これは作者の他作品である「あぶさん」にも共通して言えることかもしれない。
その年のドラフトを勝手に改ざんするのも悪い。指名選手を勝手に順位を変えたり全く別の架空選手と入れ替えたりするのは、私が選手だったら怒りますよ。後々、選手が活躍しだしたらどうやってつじつまを合わせるのでしょうか?矛盾だらけになるのでは?そして、やたら下位指名の架空選手がなぜか活躍・・・って、「それは上位指名では登場させられないからでは?」とお聞きしたいのだが。
山田の妹も結局、実在選手とは結婚させられず・・・・・そりゃそうだ(笑)
なにか「他人の褌で相撲をとっています」感が拭えない。

これだけ凄い架空選手が揃っているのだから、当然メジャーへ次々と移籍していき、「ドカベン?メジャー・リーグ編?」がスタートするのが自然な流れ。ボンズやソーサも出てくるぞ!・・・・にはならなかった。やはり日本人読者にはメジャーで活躍する松井・イチローらの日本人選手はともかくとして他の選手は馴染みが薄いので区別できないから無理ということになったのだろうな。架空選手も「英語を話したり」「アメリカ生活に馴染んだり」することができるとも思えないし。
しかし逆に考えれば、「メジャーリーグ編」は作者が世界に大きく打って出るチャンスだったとも思う。
「日本の水島」から「世界の水島」へ。四国に閉じ篭るのとどちらが良かったのかは謎だが。


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